マンション投資は年金の代わりになるのか?
某経済紙系のメールニュースで「マンション投資『年金の代わりになる』は本当か?」という記事がありました。書かれた方の友人が不動産会社から
- マンション購入のために1500万円を35年ローンを組む
- 完済まで手残りは無いが、完済後は年金代わりの収入になる。
と中古マンションへの投資を勧められているとのこと。
対象となっているマンションは
- 築15年、ローンの金利は変動1.5% 家賃は7万円/月
これだけの条件だそうです。
メールニュースでは、
- 家賃が35年間下がらないことはありえない
- 空室リスクが含まれていない
- 家賃保証というシステムは『35年間同額を保障』しているわけではない
- 賃貸の運営経費には様々な費用があり、賃料収入の20%~30%
- 35年後は今と状況が違う
だから慎重に判断しましょう。と結ばれていました。
ニュースで指摘されていることはまったく間違っておらず、プ~タロウも全てを考慮した上でマンション投資を行っています。確かにこのケースは断ったほうが良さそうです。売り込んだ不動産会社としては、手持ちの不動産を売却した売却益、家賃保証契約による毎月5%の利益、ひょっとしたらローン会社からのバックマージン などが利益になるので、積極的にセールスしているわけですが、不動産会社の利益=投資家の損 なのはわかりきったことですよね?
そもそも上記のケースでは築15年の物件に対し35年ローンで完済した時には、築50年になっています。そんな物件を借りたい人っていると思いますか?よっぽど家賃を下げないと入居者はみつからないと予想されます。(税法上のマンションの耐用年数は47年です。 ちょっと自信がありません)
だからマンション投資は年金代わりにならないかというと、そうとは言い切れないと思っています。手持ちの余剰資金が2000万円あった場合、
①リタイア後に年間100万円ずつ取り崩すと20年でゼロになります。
②2000万円の収益物件が、表面利回り6.66%で回ってくれると年間133万円(毎月11万円)運営経費25%として手残り100万円。20年間で2000万円になる計算です。
①と②を比較すると、①は20年後には資金が0になる。②はマンションが1室残り(資産価値は3分の2?)になりその後も家賃収入は継続する。
どっちを選ぶべきかはっきりしているのではないでしょうか?根本的なことですが、20年目以降、死ぬまで家賃収入が継続してくれるからこそ「年金代わり」になるのです。
最初の物件は安くても手持ち資金で購入。
空室リスクができるだけ少ないエリアの物件を選ぶ。
ローンは無理のない範囲で短期間で返済。
以上の3つを基本方針とすれば、そんなに大きいなリスクはなく年金代わりのマンション投資は可能だと思っています。
前半に出てきたケースの場合、利回り5.6%はちょっと低め。物件のあるエリアの需要を慎重に検討する。ローン金利1.5%は悪くありませんが、35年は長すぎる。(長ければ長いだけローン会社に支払う利息が多くなります)ローン完済時に物件を処分できることを考える。可能であれば家賃保証は避ける。
これで家賃が下落すること、数年に1回の空室時期、設備交換費用を理解していれば、さほどの問題はありません。しかし物件を売り込んできて、家賃保証もします。ローンも紹介します。という業者は避けたほうが無難です。プ~タロウは絶対に相手にしません。(こちらが仕事中にも手当たり次第にセールスの電話をかけてくるし、まったくしょうがない人たちです)
いずれにしても、今は、不動産価格が結構上がっていて、金融機関がアパートローン融資に厳しくなっているので、あまりいいタイミングとはいえません。少し寝て待っていたほうがいい時期なのではないでしょうか?